標準引越運送約款とは、引越の際に、引越業者と荷送人(引越を依頼した側)の間で守らなくてはいけないルールを定めたものです。旧運輸省(現国土交通省)が1990年に告知して2001年に改正しています。
標準引越運送約款の中には、事前にトラブルを防ぐための決まりが書かれています。
見積書に明記しなくていけない内容(荷送人の住所・氏名・連絡先、荷物の受け取り引き渡し日時、引越料金の総額、その内訳、支払い方法、作業内容)、見積もり時の内金・手付金の請求の禁止、見積書の内容の変更の有無について荷物受取日の2日前までに荷送人に確認することなどが定められています。
また、引越業者が拒絶することの出来る荷物(荷送人が携帯できる貴重品、火薬や灯油などの危険物、腐敗の恐れのある生もの、動植物、美術骨董品、大型楽器など他の荷物と混載すると破損の恐れがあるもの、見積もり時に荷送人から申告されていない積載できないものなど)についても記載されています。
その他にも、キャンセル・延期の際に発生するキャンセル料金について、荷物の破損や紛失についての補償・賠償範囲など引越契約時に重要なことが書かれています。
引越業者は見積もりの時に提示しなくはいけないことになっていますが、大概は見積もりの書裏に細かい字で記載されていて、それについては説明しない業者が多いようです。
もしなにかトラブルが起こったとき、問題を解決するための大事な指針になりますから「標準引越運送約款」というものがある、ということは頭に入れておいてください。 |